2024.08.06
住宅の省エネ基準とは?2025年の義務化についても解説
皆様こんにちは。HARE CLASSの高橋です。
秋田県秋田市、大館市で住宅購入をご検討されている方に向けて、情報発信をしております。
省エネ基準が変わる。
このようなことを新築住宅購入を考えられている方であれば、お聞きになられているのではないでしょうか。
そんな省エネ住宅について解説したいと思います。
省エネ基準とは
省エネ基準とは、住宅や建築物におけるエネルギー消費を抑えるための規定、建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令に明記されている建築物エネルギー消費性能基準のことです。
具体的には、断熱性能や気密性能、換気システム、給湯・冷暖房設備の効率などが評価基準に含まれます。
これらの基準は、住宅の設計段階から施工、そして仕様に至るまでの全ての過程で適用され、エネルギー効率の高い住宅を実現することを目指しています。
省エネ基準に沿った住宅とは、例えば、
・ZEH住宅
・LCCM住宅
・認定長期優良住宅
・認定低炭素住宅
・性能向上認定住宅
・スマートハウス
などが該当します。
日本では、1973年、1979年にオイルショックが契機となり1980年に初めて省エネ基準が導入され、その後も幾度となく改正されています。
最新の基準では、特に断熱性能の向上が求められており、住宅の外壁や屋根、窓ガラスなどの素材選びが重要となっています。
また、省エネ基準に適合した住宅は、冷暖房費の節約や居住者の健康維持に寄与することが期待されています。
省エネ基準の適合基準義務化について
2025年から、省エネ基準の適合基準が義務化されます。
これにより、新築住宅や大規模な改築を行う際には、必ず省エネ基準を満たす必要があります。
また非住宅も省エネ基準の適合基準を満たさなければいけません。
義務化に伴い、建築業者は設計段階から省エネ対策を講じる必要があり、施工の際には省エネ性能を確保するための材料や工法が求められます。
自治体や政府からの補助金制度も設けられる予定でありますが、住宅購入される方の費用面の負担はあるかもしれません。
法律改正の背景
法律改正の背景には、2010年に行われた元首相である菅氏(秋田県出身)の演説において、2050年までにカーボンニュートラルを目指すと宣言されました。
気候変動の原因ともなっている温室効果ガスの排出を実質0にすることをカーボンニュートラルと言いますが、2030年までに温室効果ガスを2013年比で46%削減することが掲げられました。
日本のエネルギー消費量の3割を建築部門が占めていますので、建設業界も一緒に取り組むべき課題であるとされています。
住宅ローン減税と物件表示方法の変更
住宅ローン減税
省エネ基準を満たす住宅を新築または購入する際には、住宅ローン減税の対象となります。
2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅について住宅ローン減税を受けるためには、省エネ基準に適合する必要があります。
新築住宅の場合、控除率0.7% 控除期間 13年です。
引用:住宅ローン減税における省エネ性能の必須要件化について 国土交通省住宅局
物件表示方法
物件表示方法についても、2025年の義務化に伴い変更が行われます。
2024年4月から「建築物の省エネ性能表示制度」がスタートしています。
これは不動産広告の物件情報に、省エネ性能を表示することで、住宅購入時に省エネ性能の把握や比較検討の材料とすることができます。
また、省エネ性能を視覚的に示すためのラベル表示も導入される予定で「省エネ性能ラベル」での表示となる予定です。
これにより、星や数字などで省エネ性能の高い物件が一目でわかるようになり、消費者の選択肢が広がると共に、省エネ住宅の市場価値が向上します。
省エネ基準に適した住宅を建てるメリット
省エネ基準に適した住宅を建てることには、多くのメリットがあります。
まず、エネルギー効率が高いため、年間の光熱費を大幅に削減することが可能です。例えば、断熱性能の高い住宅は、冬の暖房費や夏の冷房費を削減し、快適な室内環境を維持することができます。
さらに、省エネ基準を満たす住宅は、健康にも良い影響を与えます。
断熱性能の向上は、室内の温度変化を緩和し、結露の発生を防ぐため、カビやダニの繁殖を抑制します。
これにより、アレルギー性の疾患や喘息などの子供の健康リスクを低減することができます。
この点は、子育て世代に反響が大きい部分です。
また、省エネ住宅は環境にも優しいと言えます。
エネルギー消費の削減は、温室効果ガスの排出削減に繋がり、地球温暖化対策としても有効です。
さらに、政府や自治体からの補助金制度を活用することで、住宅コストの負担を軽減することも可能になる新築住宅の購入者からするとメリットは大きいでしょう。
省エネ基準に適合した新築住宅を建てる際の注意点
省エネ基準に適合した新築住宅を建てる際には、いくつかの注意点があります。
まず、設計段階で省エネ対策を十分に考慮することが重要です。
断熱材の選定や窓の配置、換気システムの設計など、細部にわたってエネルギー効率を最大限に引き出す設計が求められます。
また、実際に施工する工務店や住宅会社の選定も重要なポイントです。
省エネ基準に精通した工務店や住宅会社を選ぶことで、基準を確実に満たす施工が期待できますし、省エネ性能を維持するための、定期的なメンテナンスも安心でしょう。
省エネ性能は、断熱材の劣化や換気システムの不具合など、長期的な視点で住宅の状態を管理することが必要ですので、実際に施工する工務店や住宅会社を選ぶ際は上記内容を確認できる会社をパートナーとして選びましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本日は、省エネ基準についてや、住宅ローン減税と物件表示、省エネ住宅のメリットと注意点を解説してきました。
省エネ基準は、住宅のエネルギー効率を向上させるための重要な規定です。
2025年からは適合基準の義務化が進み、今後は省エネ住宅のさらなる普及が期待されています。
秋田市や大館市で家づくりを検討している子育て世代の方々にとって、省エネ住宅はお子様への健康面でのメリットも多くあります。
また省エネ住宅自体も、将来的な資産価値も高い選択肢となります。
省エネ基準に適合した住宅を建てる際には、設計段階から施工、そして維持管理に至るまでの全ての過程で注意が必要です。
信頼できる工務店や住宅会社を選び、定期的なメンテナンスを行うことができる、長期的にお付き合いができる会社を選びましょう。
高橋 慎也
(有)大建 営業課長/宅地建物取引士
自身の家づくりの経験と1児の父として、子育て後の夫婦の暮らし方も見据えた家づくりへの想いを込めてハレクラスに関わらせていただいております。
趣味は山菜採り。釣り。料理。将来は畑を耕し、秋田の自然の中で半自給自足生活を楽しみたいと思っています。