晴れコラム

2024.08.18
人気の坪庭とは?家での魅力やメリット・デメリットを紹介

皆様こんにちは。HARE CLASSの高橋です。

秋田県秋田市、大館市で住宅購入をご検討されている方に向けて、情報発信をしております

一生に一回の家づくりで、せっかく新築を建てるのだから庭を作って家の中から眺められるようにしたいとお考えの方もおられるでしょう。

しかし土地や建物の面積の関係で、中々大きな庭を作ることができないケースもあります。

そこで近年、秋田市や大館市はもちろん全国的にも「坪庭」というものが注目されています。

これは日本の風情や癒しなどを坪庭で演出することで、住空間にも癒しの空間をもたらすために一役買ってくれます。

今回はそんな「坪庭」について解説していきますので、最後までお付き合いの程よろしくお願いいたします。

坪庭とは?

坪庭とは、住宅内にあり周囲に塀や壁などを設けられた小さな庭のことを指します。

一般的には日本の昔の住宅や伝統的な建物に見られ、限られたスペースを有効に活用するための工夫として利用されています。

例えば、京都の町家にある小さなお庭をイメージしてもらえるとわかりやすいかと思います。

間口が狭く奥に長い京町家では、家屋の中が暗くなり、中間で採光と通風を取り入れる工夫が必要でした。坪庭は、植物や石、灯籠などが配置され、自然を通じて季節や時の移ろいを楽しむことができ、且つ、光と風を建物に取り込むこともできる、とても合理的な設計となっています。

近年は狭いスペースでも自然を取り入れることができるため、都会の住宅地でも高い人気があるというわけです。

坪庭と中庭との違い

坪庭と中庭は、いずれも住宅内に設けられる庭ですが、いくつかの違いがあります。

中庭は、コの字型のコートハウスに代表されるように住宅の中心部に位置し、建物に囲まれた庭を指します

これに対して、坪庭は小規模で、建物の一部や狭いスペースに設けられることが多いです。

中庭は広々とした空間を楽しむことができますが、坪庭は限られたスペースを活用してコンパクトでありながら、趣のある庭を楽しむことができるという違いがあります。

坪庭の魅力

坪庭の最大の魅力は、その小さなスペースでありながら、自然を身近に感じられる点です。

もちろん広いスペースであっても坪庭は可能ですが、限られた空間を巧みに利用し、植栽や石組み、灯籠などを配置することで、日本古来の独自の美しさを演出します。

また、坪庭は四季折々の変化を楽しむことができ、季節の移ろいを感じることができます。

家の中にいながら、四季の移ろいを感じられるのは、住空間を素敵な癒しの空間へと変えてくれることでしょう。

家に坪庭があるメリット・デメリット

3つのメリット

家が明るくなる

坪庭を設けることで、自然光を取り入れることができ「家が明るくなる」というメリットがあります。

家の構造上、中々採光を取ることが難しい場合でも、坪庭の明るさで家が明るくなります。

また一方向だけではなく、他の方向へも光が入ってきますので、それも部屋が明るくなる要因といえます。

風の通りが良い

坪庭があることで、風の通り道を作る役割も果たします。

建物の中に風が通り抜けることで、自然な形で換気ができ、室内の空気が綺麗に保たれます。

元々、京町家から始まった坪庭ですが、その役目は「光を取ることと風通し」でした。

現代の住宅においても坪庭を設けることで、思わぬところから光が入ってきたり風通しが良くなったりと、今も昔も変わらない住空間を堪能できます。

家に自然を取り入れられる

坪庭を設けることで、家の中に自然を取り入れることができると言うメリットもあります。

植物や石、木材などの自然素材を使用することで、室内にいながらも自然の美しさを楽しむことができます。

和風のイメージが強い坪庭ですが、最近では洋風の坪庭も出てきており、お施主様のご要望が反映できるようになっています。

四季折々の変化を坪庭で感じるため、ガーデニングなどの趣味を始める方も多くおられますので、家に自然を取り入れられる坪庭の存在は多くのメリットとなるでしょう。

3つのデメリット

同時に坪庭のデメリットもご紹介いたします。

手入れの手間がかかる

坪庭は美しい反面、定期的な手入れが必要です。

植物の剪定や水やり、雑草の除去など、定期的なメンテナンスが欠かせません。

もし手入れなどを業者に依頼するとなると余計は費用もかかることになりますので、手間を心配される方に対してのデメリットと言っておきます。手間が心配な方は、植栽ではなく景石のみでもよいでしょう。

建築後の設計が難しい

「外構や庭はお引渡し後にご検討ください」と言われた経験はありませんか?カーポートや小屋であれば、生活してみて必要な箇所に設置することは可能ですが、坪庭の場合は採光・通風・間取りが密接に関係しますので、建築後に外構屋さんや庭師に依頼したとしても、どこかチグハグなものしかできない場合がほとんどです。坪庭をお考えの時には、どの部屋からどの位置で眺めるかによっても配置が決まりますので、坪庭を提案できる工務店と敷地調査の段階から十分に検討を重ねてください。

積雪の影響を受けやすい

降雪地帯での家づくりにおいて、坪庭に限らず庭の冬問題は必ずついてまわります。せっかくの植栽も雪の重みで折れたり、毎年の雪囲いが面倒だという声も聞きます。また、積雪で庭全体が埋もれてしまうこともあり、秋田市や大館市でも庭への意識は低くなっているのが現状です。

坪庭は比較的建物に近い位置にありますので、軒があるお住まいはある程度軽減されますが、それでも風向きに注意が必要です。近隣の建物によって吹き溜まりになる場所にはあまりお勧めいたしません。

坪庭を家に作る工務店

坪庭を作る際には、専門の工務店に依頼することが重要です。

なぜなら、坪庭は建物の設計段階で検討していかなくてはならないからです。坪庭は限られたスペースを有効に活用するための設計が求められるため、経験と施工する技術を持つ工務店を選ぶことが、住んだ後の後悔を避けるポイントとなります。坪庭に精通している工務店は全国的にも少数で、雪国ではさらに稀です。施工事例をしっかりと確認した上で、土地選びの段階からご相談ください。

実際の今までの施工実績などお話を聞くことで、その工務店に依頼するかどうかを判断する材料にした方が良いでしょう。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は坪庭について、そのメリット・デメリットなどを解説してきました。

坪庭は、限られたスペースを有効に活用し、自然を取り入れるための素晴らしい方法と言えます。

日本人だからこその感性が詰まった魅力あふれる坪庭は、住む人に多くの癒しを与えます。

昔の京町家から、現代の住宅を繋いでくれる坪庭という存在に、私たちも感激しながら喜んでおられるお施主様を見ております。

秋田市や大館市で家づくりを検討している子育て世代の皆様にとって、坪庭は魅力的な選択肢となりますでしょうか。

メリットは当然のこと、坪庭のデメリットも同時に理解し、適切なプラン設計とメンテナンスを行うことが重要となります。

今回の記事が、皆様の家づくりにおける坪庭の設置に関して少しでも参考になれば幸いです。

この記事を書いた人
HARE CLASS担当
高橋 慎也
(有)大建 営業課長/宅地建物取引士
フリーペーパー編集長を経て独立後、大建でマイホームを建てたことがきっかけで無垢材で建てる本物の木の家づくりに共感し入社。
自身の家づくりの経験と1児の父として、子育て後の夫婦の暮らし方も見据えた家づくりへの想いを込めてハレクラスに関わらせていただいております。
趣味は山菜採り。釣り。料理。将来は畑を耕し、秋田の自然の中で半自給自足生活を楽しみたいと思っています。