2024.11.17
無垢材とは?特徴やメリット・デメリット、お手入れの方法を紹介
無垢材とは
無垢材の2つの種類
・針葉樹
・広葉樹
家のフローリングに使用する無垢材の種類
・マツ
・スギ
・ヒノキ
・オーク
・クリ
無垢材のメリットとデメリット
無垢材のメリット
・木材本来の良さを体感できる
・住む人や住んだ後に優しい
・経年変化を楽しめる
無垢材のデメリット
・膨張・収縮・変形をする
・同じ無垢材は存在しない
・定期的にメンテナンスが必要
無垢材のお手入れ方法
・水で拭くようにする
・クイックルワイパーはドライタイプを使用する
・ワックスを塗布する
無垢材のデメリットを解消した乾燥無垢材とは
乾燥無垢材を使用した住宅例
まとめ
秋田県の秋田市や大館市で家づくりを検討されている皆さん、こんにちは!
ハレクラスの高橋です。
木のぬくもりあふれる理想の住まいを実現するためには、素材選びが非常に重要です。
そんな中、近年特に注目されているのが「無垢材」です。
無垢材とは、木をそのまま製材した木材のこと。
人工的な加工が施されていないため、木本来の風合い、香り、温かさをダイレクトに感じることができます。
今回は、無垢材の魅力や種類、選び方のポイントを詳しく解説していきます。
無垢材とは
無垢材とは、一本の木からそのまま切り出された自然の木材で、人工的な加工を施していないものを指します。
他のものとは違う、無垢材は自然の美しさと機能性を備えています。
木が元々持っている個性がそのまま残っているため、見た目や感触、香りに特徴があります。
また、この無垢材を使用した家は温もりが感じられ、自然と一体感を楽しむことができます。
近年、木の効能に関する研究が進み、様々な健康に対する有益性が実証されています。そのため、環境に敏感なお子様がいる子育て世代の家族にとって、理想的な住環境を作り出す素材として注目されています。
また、無垢材は持続可能な材料としても注目されています。
再生可能な資源である木材を使用しており、適切な森林管理が行われれば、環境負荷が低い点も魅力です。
断熱性や保温性、調湿性にも優れ、室内の快適さを作り出す効果があります。
このように自然素材ならではの特性が、無垢材の人気を支えていると言えます。
無垢材の2つの種類
無垢材は、大きく分けて針葉樹と広葉樹の2種類があります。それぞれの特徴を理解することで、自分の理想の住まいに合った素材を選ぶことができます。
・針葉樹
針葉樹は、マツやスギ、ヒノキ、ヒバなどが代表的で、建物の構造材に使用されるほか、木目の美しさから腰板や天井板などにも使用されています。また、抗菌作用が高く、ヒノキやヒバは土台に適しています。
秋田では「秋田杉」が有名ですが、現存する木は一般の伐採は禁止されており、大変貴重なものになっています。
針葉樹はまっすぐ育つ性質があり、常緑で寒い気候にも耐性が高く、植樹に適していることから、戦後に杉の人工林が拡大していきました。この人工林の増加により、現在の杉の価格は比較的価格が抑えられ、安定しています。
家の床材や家具の材料としてもよく使われ、足触りがよく、断熱性が高い点も特徴的です。
・広葉樹
広葉樹は、ナラ、オークやクリ、ウォルナットなどがあります。
針葉樹に比べて硬く、高級感があるため、床材や家具の素材としても使用できます。床材に使用する場合は、その硬さから素足で過ごす場合には予めご理解が必要になります。
広葉樹は成長が遅く、希少性が高いため、価格も針葉樹に比べて高いですが、その分、耐久性や見た目において優れており、洋風の建築に似合います。
家のフローリングに使用する無垢材の種類
家のフローリングに使用される無垢材には、様々な種類があります。ここでは、主に利用される5つの木材を紹介します。
・マツ
マツは、明るい色調と柔らかな質感が特徴の針葉樹です。
床材としては一番流通している樹種です。適度な油分があり、年々赤みを増していくので経年変化が楽しめます。比較的コストも低く、子育て世代の家づくりでは主流になりやすい素材です。
・スギ
スギは、日本の家屋で多く使用され、軽くて加工がしやすい点が特徴です。
また、断熱性や吸音効果に優れているため、家などの居住環境を快適に保つ効果も期待できるでしょう。針葉樹の中でも柔らかく、スギ独特の香りにファンも多い樹種ですが、柔らかい為に傷つきやすい素材でもあります。
・ヒノキ
ヒノキは高級感があり、防腐性や防虫効果に優れています。
特に香りがよく、木の香りによるリラックス効果が期待されます。
木目が美しく、フローリングだけでなく、水にも強いことから檜風呂に代表されるように浴室に使用されるケースもあります。
・オーク
オークは、硬くて丈夫な広葉樹で、美しい木目が特徴です。
固く耐久性に優れていて、美しい木目から高級感がありますが、熱を伝えやすいという性質から、冬季は冷たくなりますので、断熱・暖房計画には注意が必要です。
・クリ
クリは、硬さと防水性に優れているため、鉄道の枕木に使用されるほど、強度と耐久性に優れた樹種です。味わい深い色味で人気ですが、希少性が高い為に高価で、床材よりはテーブルの脚などの強度を必要とする箇所に使用されています。
この他にもゴマノハグサ科という草科に属する落葉広葉樹の「桐」という素材もおススメです。桐箪笥に代表されるように、防虫・調湿効果に優れ、耐火性もあります。足触りが柔らかく、保温性もあるため、収納内部の素材としてや、寝室の床材としてもお勧めいたします。加工には手間と技術がいるため、桐を選ばれる際には施工実勢の豊富な工務店に依頼しましょう。
無垢材のメリットとデメリット
ここで無垢材のメリットとデメリットをご紹介いたします。
無垢材のメリット
・木材本来の良さを体感できる
無垢材のメリット1つ目は、自然の木材本来の質感や香りを直接体感できることです。
無垢材は加工が少なく、木独特の温もりや自然の風合いをそのまま楽しむことができます。
表面は木目が美しく、温かみの特に冬の寒い時期でも、無垢材は体温を考慮しにくいため、素足でも快適な足触りを実感できます。
木本来の良さを体感できるのは、無垢材の大きなメリットとなるでしょう。
・住む人や住んだ後に優しい
無垢材のメリット2つ目は、住む人や住んだ後に優しいという部分です。
無垢材は化学物質を使わない自然素材であるため、住む人に優しい環境を提供します。
特に子供やアレルギー体質の方にとって、化学物質による健康リスクが少ない点は大きなメリットとなるはずです。
無垢材には空気中の湿気を吸収・放出する調湿効果があり、結露の発生を気にすることで、カビやダニの繁殖を防ぎます。
このように健康へのメリットも期待できるため、暮らしだした後も快適な生活を維持することが可能です。
・耐久性が高く経年変化を楽しめる
無垢材のメリット3つ目は、耐久性があり経年変化を楽しめることです。
無垢材は時間をかけて、色合いが変化し、少しずつ独特な風合いが生まれます。
使い込むほどに木材の表情が豊かになり、アンティーク家具のように愛着が湧く要素となるわけです。
日常生活による傷や汚れも、素材の個性として受け入れられ、自然素材ならではの魅力となります。
このように、あなただけの無垢材が出来上がってくる嬉しさも味わうことができます。
無垢材のデメリット
・膨張・変形・収縮をする
無垢材のデメリット1つ目は、膨張し収縮し変形するという点です。
無垢材は自然素材であり、周囲の環境に応じて呼吸をしています。
湿気の多い季節には膨張し、乾燥した季節に収縮します。特に、日本のように四季がはっきりしている地域では、この膨張・収縮を繰り返します。
この変化を小さくするためには、加工時の「乾燥」が大切です。含水率が高ければ高いほど、変形収縮が起きやすくなります。無垢材を選ぶ選択基準の中に「含水率」というワードを覚えておいてください。建築基準法上では構造材の含水率は15%以下と定められておりますが、内装材に関しては、暖房による乾燥を考慮してさらに低くする必要があります。
・同じ木目の無垢材は存在しない
無垢材のデメリット2つ目は、同じ木目の無垢材は存在しないという点です。
無垢材は自然の木をそのまま使用しているため、同じ木目や色合いのものは存在しません。
それが魅力でもあるのですが、統一感のあるインテリアを求める場合には、無垢材の個体差が気になることがあります。
どうしても気になる方は、節の無いものを選びましょう。
・定期的にメンテナンスが必要
無垢材のデメリット3つ目は、定期的にメンテナンスが必要という点です。
無垢材は経年変化の美しさが特徴ですが、その為にはある程度のメンテナンスを行う必要があります。
具体的には、表面の汚れをとり、キズや凹みを修復し、表面の油分や保湿を保つためのワックスの塗布が必要になります。
無垢材はキズが付きますし、モノを落とせば凹みます。キズは紙やすりで取ることができ、凹みは水分を含ませてアイロン等の熱膨張により復元も可能です。無垢材は人の肌と同じで、ある程度の油分と湿度を必要とします。これを怠ると表面の繊維がささくれ立ってきたりします。
ハレクラスのお客様は、お引渡し前と後にセルフメンテナンスのレクチャーを受けていただきます。お引渡し後は年に1回程度、床の状態を見ながらセルフメンテナンスを行っていただけたら、新築時よりも艶が増した経年変化の美しい床の状態になります。
メンテナンスの必要性はデメリットとして挙げましたが、既成フローリングはそもそも凹みキズ等の補修が難しく、交換が必要となります。手間だけを考えたらデメリットですが、革製品と同じで長年使用することでそのご家族ならではの風合いになっていくことはむしろ大きなメリットと言えるでしょう。
無垢材のお手入れ方法
先程の項で、無垢材のメリットとデメリットをご紹介いたしました。
デメリットの最後にも、定期的なメンテナンスが必要であると述べておりますが、その無垢材のお手入れの方法をここでご紹介いたします。
・水で拭くようにする
無垢材の日常的なお手入れには、水拭きが最も基本的で効果的な方法です。
ただし、過度の水分は無垢材にダメージを与える可能性があるため、適切な方法で行うことが重要です。
まず、清潔な布やモップを用意し、きれいな水で軽く湿らせます。
このとき、布やモップから水が滴るほど濡れていないことを確認してください。
次に、木目に沿って優しく拭いていきます。力を入れすぎず、丁寧に表面の埃や軽い汚れを取り除きます。
拭き終わったら、乾いた布で軽く拭き取り、表面に残った水分を取り除きます。
これにより、水分が木材に浸透することを防ぎ、反りや膨張を防止できます。
特に、継ぎ目や端部には注意を払い、水分が溜まらないようにしましょう。
定期的な水拭きは、無垢材の美しさを保つだけでなく、木材の呼吸を助け、自然な艶を引き出す効果もあります。
ただし、頻繁な水拭きは逆効果になる可能性があります。お引渡し時にはワックスが浸透されていますので、汚れを見つけたら行う程度の頻度で良いでしょう。
・クイックルワイパー等はウエットタイプはNG
普段のホコリや髪の毛はクイックルワイパーで十分に取ることができます。その際にはワックスが浸透されているウェットタイプを使用せず、ドライタイプを使用しましょう。ウエットタイプにはワックス成分が含まれており、すでにワックスが浸透されている床の表面に塗られることになるため、滑りすぎて危険です。
・定期的なワックスの塗布をする
無垢材の美しさと耐久性を長期にわたって維持するためには、定期的な塗装が効果的です。
ハレクラスではお引渡し前に浸透性のワックスを塗布しておりますが、普段よく歩くところはワックスがはがれやすくなっており、1年に1回程度、状態をみて塗布を行いましょう。
塗料は自然素材由来のものをお勧めいたします。液体と固形タイプがありますが、液体が塗布しやすくムラも出にくくお勧めです。
塗布前には、表面のクリーニングを行いましょう。気になるキズや凹みがあれば、事前に補修しておきましょう。
塗布後は乾燥させる時間を十分に取りましょう。できれば冬期は乾燥し辛くなるために、気候の良い時に行いましょう。
無垢材のデメリットを解消した乾燥無垢材とは
私たちハレクラスでは無垢材を使用した住宅のご提供をしています。
そんな私たちも無垢材を使用するにあたり、先述した通りのデメリットがあることは承知しています。
しかしそのデメリット以上にメリットの方が大きいと考えており、ご提供するハレクラスでは無垢材を使用しています。
弊社が無垢材が持つデメリットを解消しながら、そのメリットを多く提供できている裏側には無垢材の中でも「乾燥無垢材」と呼ばれるものを使用しているからです。
乾燥無垢材は読んで字のごとく、無垢材にある水分を乾燥させることで、乾燥させ、膨張や収縮しづらい状態の木材となっています。
この乾燥無垢材を使用することで、無垢材が抱えるデメリットを解消できるわけですが、なぜ多くの工務店が乾燥無垢材を使用しないかというと「乾燥無垢材」を作ることがとても大変で難しいからです。
この乾燥無垢材を家に使用できるハレクラスでは、施工実績も豊富にございます。
一度無垢材を使用した家づくりにご興味ある方は、お問い合わせいただければと思います。
乾燥無垢材について詳しく解説した記事はこちらです。
あわせてお読みください。
関連記事:自然素材の家に使用する無垢材とは?そのメリットや注意点
乾燥無垢材を使用した住宅例
【潟上市M様邸】
赤松の床を採用。土台はヒバ、柱・梁はスギ、マツを使用しています。赤松の階段、造作の収納棚付TV台等、木の温かさに包まれたお住まいになりました。
【秋田市I様邸】
柱や梁が現しになった真壁造りのお住まいです。木の香りが濃く、毎日が森林浴のような心地よさにご満足いただいております。存在感のある無垢のダイニングテーブルがI様のご自慢です。
まとめ
本日は無垢材をテーマに解説してまいりました。
無垢材を使用した家は、単なる住宅ではなく、家族と共に成長し、思い出を刻んでいく大切な空間となります。
秋田の豊かな自然の恵みを活かした無垢材で、次世代に引き継ぐ価値ある住まいづくりを始めてみませんか?
ご興味のある方は、一度弊社の展示場に足を運んでいただき、無垢材が持つポテンシャルを体感してくださればと思います。
高橋 慎也
(有)大建 営業課長/宅地建物取引士
自身の家づくりの経験と1児の父として、子育て後の夫婦の暮らし方も見据えた家づくりへの想いを込めてハレクラスに関わらせていただいております。
趣味は山菜採り。釣り。料理。将来は畑を耕し、秋田の自然の中で半自給自足生活を楽しみたいと思っています。